伝説の名車カワサキZ1特集のバイク雑誌を見ていたら、駆け出しプロ氏のイラストが掲載されていました。
なので、つい「オレも描いてみよう」と思い立って紙と製図ペンを買いに行きました。
下書きから完成するまで、3週間かかり、「これではプロは無理」とヘンに納得。
描き上げて「さあ、どうしよう?」と思い、行きつけのバイク屋さんに持って行って、店内に飾ってもらいました。
【第2会場】
タイトル:牛骨(1974)
油彩、カンバス(F20 72.7×60.6cm)
高校生のとき、美術のE先生が、屠殺場に行って、ウシの頭蓋骨をもらってきました。これを部員に示して、「描け!」と言うのです。
女子部員全員が「せんせー、気っ持ち悪〜いっ!」と反応しましたが、ま、当たり前でしょう。
ウシの頭蓋骨に果物の組み合わせで油絵を描け、って、普通のセンセイなら言わないでしょうが、この先生なら、不思議はありません。
だいたい、生徒には「描け」と言っておいて、自分は展覧会に出す日本画ばっかり描いてる人で、油彩画の描き方なんて、教えてもらった記憶がありません。
それに、この先生、何かというと、すぐに部員のお尻を触るクセがありました。美術部員は、2人を除いてほとんど全員が女子です。
今なら「セクハラ」で懲戒処分になるところです。のどかな時代でした。
結局、このウシの頭蓋骨を描いたのは、3人くらいだったかな。
油彩画を描き始めて1年半、五里霧中で描いた時代でした。
頭蓋骨の中心に、屠殺したときの鉄の棒が刺さった孔が開いていました。
【第3会場】
タイトル:(忘れた…) (1980)
油彩、カンバス(F0 18×14cm)
就職する直前に描いたものです。
何をどう考えたのか、郷里には販売支店しかない某電子部品企業に就職が決まってしまい、友人達とも別れ別れになってしまうことで心を痛めることに。
その中で、一番ヘンテコ且つ重要な友人に、「オレを忘れんといてくれや」記念としてあげることにした作品です。
これまた、何を考えて、何を訴えたくて描いたモノなのか、さっぱりわかりません。
馬とか、騎士とか、デッサン狂ってんなあ。
めっちゃ、ええかげんに描いてあるの、丸わかり。
ま、ええか(いつもこれや)。
【第4会場】
タイトル:ポエナリ城の悲劇(1984)
油彩、カンバス(サムホール 22.7×15.8cm)
何がどういうワケで、「ポエナリ城」とか「悲劇」とかが出てくるのか、サッパリ覚えていません(^^)。
会社の文化祭に展示するモノがほとんど無くて、何でもいいから出してくれ、という要請の産物です。
だから、当然、ロクでもないシロモノ。
サルバドール・ダリの影響がモロに出ています。けど、技量もアイディアも、全く足元にも及ばないところが悲しい。
そこで、意地で対抗したのが、「どれだけ小さく描けるか」。
拡大写真でわかるように、画家の持つパレットに絵の具が搾り出してあります。
10色が出してあって、実寸が長さ1mmくらいです。
これに陰影でも付けられればよかったんですが、さすがに無理。イーゼルの足に影を付けたのがせいぜい。
まだまだ、絵の描き方が理解できていない、悲しい時代でっす。
絵の具の色違いのところが、バンバンひび割れてますなあ。オイルの使い過ぎか。
【第5会場】
タイトル:SUZUKI GSX1100S(1981)
画用紙、インク
今でも十分に通用する、衝撃的なデザイン。まさか、このままのデザインで量産されるとは、誰も思いませんでした。
ただね〜、
(1)エンジンが旧式で、低速しか使えない
(2)ブレーキが超初心者用だかで、止まれない
(3)ハンドリングが耕運機みたい
【第6会場】
タイトル:デッサン(1986)
画用紙、鉛筆
会社の文化祭に出品したデッサン。あらよっ、と描いて一丁あがり。
【第7会場】
タイトル:旧壱万円札(1988)
ケント紙、24色組色鉛筆
マトモな絵でないところがzx900展示場。
さて、いくらあってもじゃまにならない紙といえば、これです(^^)。
ホンモノはずいぶんと精密に印刷されているのですが、いったい、どこまで迫れるか、と腕試しをしてみました。
結果は、もちろん、敢え無く玉砕でした。
だいたい、オモテ1枚描くのに3週間もかかるのでは、土方のバイトでもした方がよっぽど手軽にお金が手に入ります。
←細部です。
【第8会場】
タイトル:頭痛 (1989)
ケント紙、鉛筆
この頃になると、会社の文化祭も、出品者は常連だけ。必然的に、要請が回ってきます。
が、忙しいので、鉛筆でチャチャッと描いて、はい、できあがり。
ま〜、頭蓋骨もこんだけ割れてりゃ、頭痛もするわな。